第123回新卒ナースでも「訪問看護師」は無理じゃない!
鈴木 博美
厚生労働省の試算によると、団塊の世代が後期高齢者となり、医療需要がピークを迎える2025年に必要な看護職員の数は、病院・有床診療所で約97万人、訪問看護師は、およそ2.5倍に当たる約12万人になると言われています。全体の医療需要は増えるものの、「入院から在宅へ」という入院ベッドを増やさないという国の大きな方針があるため、病院で働く看護師の数は現状からこれ以上増えることはありません。その一方で、確実にニーズが伸びていくのが訪問看護師です。しかし、その担い手となる訪問看護師は、まだまだ不足しているのが現状です。
ところが、「病棟での臨床経験は、3年~5年は必要だ」と言われてきた訪問看護師の世界にも、新卒看護師を育てよう!という訪問看護ステーションが少しずつ増えてきました。この動きは、「病院から地域・在宅へ」の流れを受けて、今後ますます広がっていくと考えられます。
ニーズも注目度もますます高まっていく在宅医療、学生の皆さんの就職活動において、訪問看護師というキャリアが身近な選択肢になっていくといいなぁと思います。