仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

MENU

教職員コラムリレー
Akamon Column Relay

第96回【非常勤講師特別コラム】第8回「ひと駅ウォーキング」

リハビリテーション論担当:笠原 岳人

「あなたの日課は?」と聞かれたら、皆さんは毎日どのようなことをされていますか?

電車で通勤している私の日課は、最寄り駅のひと駅前で下車し、そこから歩いて職場に向かうことです。

さすがに、暴風雨や大雪の時は避けますが、ひと駅ウォーキングを始めて、かれこれ15年ほどになります。

所要時間は約1時間で、距離に換算すると約6㎞になります。

また、週末の時間がある時は、ロングウォークと称した2~3時間のウォーキングを行っています。

帰宅後、歩いた道のりを地図上に線を引く達成感が何ともいえませんが、インドア派の妻からは、

ヘビーウォーカーと揶揄されています…笑笑

 

ひと駅ウォーキングを始めた40歳の頃は、今よりも15㎏ほど重い、とても立派な?体型でした。

「食べ過ぎ・飲み過ぎによるメタボ体型をどうにかしたい」という、年相応の不純な動機からスタートし、

2年ほどかけて15kgの減量に成功しました。

当時は、同僚たちから「どこか身体悪いの?」と心配されましたが、毎日のウォーキングの継続がメタボ体型の解消につながり、

充実感と達成感で嬉しかったことを記憶してます。

 

50歳代の半ばを過ぎた今は、恩師の福永哲夫先生(早稲田大学名誉教授)が提唱する、貯筋(ちょきん)に心がけながら、

ひと駅ウォーキングを継続しています。

貯筋とは、「お金を貯める貯金のように、運動を継続しながら筋肉を鍛え貯筋しよう」という考えですが、

目前に迫りくる60歳代に向かって、ウォーキングを通した貯筋に励んでいきたいと思います。

お金を貯める貯金も、同時進行できるといいのですが…

 

ところで、「筋肉の衰え=高齢者」というイメージをお持ちではありませんか?

日常生活で身体をあまり動かさない状態が続くと、早い方は40歳代から筋力の衰えがはじまります。

特に、ヒトの身体で衰えやすい筋肉は、大腿四頭筋(太ももの前)、腸腰筋(脚の付け根)、下腿三頭筋(ふくらはぎ)など、

歩くために必要な下肢の筋肉から真っ先にやせ衰えていきます。

一度、衰えた筋肉は、一朝一夕で元に戻るわけではありません。

元気な時から脚力を維持するための運動、つまり歩くことで筋肉を活性化する生活習慣の積み重ねが、

将来的な下肢筋力の衰えを予防する唯一の手段といえます。

 

わが国の平均寿命は男女とも延び続けており、人生100年時代という、人類が今まで経験したことのない社会が訪れようとしています。

そのなかで、健康的に歳を重ね、寝たきりや要介護の状態を遠ざけるには、運動機能をいかに長持ちさせるかが大切になってきます。

これから先、長い長い人生の階段を自分の脚で昇っていくためにも、日頃から歩くことを意識した生活習慣を心がけてみてはいかがですか?

 

最後に、コラムの執筆を通して、自分自身が60歳を目前にした年齢であることを再認識することができました…笑笑

これから先も、年相応の無理のない範囲で「ひと駅ウォーキング」と「ロングウォーク」を楽しみながら続けていきたいと思います。