第62回ルーツ
いつの頃からだろうか。
旅行好きがこうじて御朱印も一緒に集めるようになったのは。
最初に買った御朱印帳は伊勢神宮だった。
ミーハーな私はせっかく伊勢神宮に来たのだからと、御朱印帳を買い、外宮、内宮、月夜宮、猿田彦神社・・・ など
名だたる神社の御朱印をいただいた。
そこで聞いたのが、なんと伊勢神宮よりも古く日本の始まりが今の宮崎県であるということだった。
私の苗字は宮﨑。
昔、名前のルーツは宮崎県であると聞いたことがある。
しかも私の祖父の家は神社である。
これは面白そうだと、いつか宮崎県に行きたくなった。
そこで、九州一周旅行を企画し、何年か前に実行した。
福岡では太宰府天満宮、佐賀では祐徳稲荷神社、長崎は軍艦島などをめぐり、宮崎県に到着した。
神社には朝早く、まだ誰もいない静けさの中をお参りするのが好きである。
伊勢神宮参拝のあと調べた古事記・日本書紀によると、
天照大神(アマテラスオオミカミ)は弟の素戔嗚尊(スサノオノミコト)の乱暴に怒り、天岩戸に籠もられたと
記されている。
宮崎県に到着し、まず天安河原(あまのやすかわら)から立ち寄った。
天安河原は天照大神が岩戸に隠れた際、八百万の神々がどうしたら天照大神を岩戸から出せるだろうかと
神議された場所だ。
ここにはとてもきれいな川が流れていて、そのそばの大きな洞窟の中に、鳥居と祠があり、
なんとも言えない神秘的で幻想的な空間があった。
そこから徒歩15分くらいの場所に天岩戸神社西本宮がある。
運よく宮司さんの境内案内ツアーに参加できた。
宮司さんの案内・許可がないと、神社の裏にある天照大神が隠れていたという岩戸は見られなかった。
(写真撮影も禁止。)
軽くお祓いをしてもらった後、神社の裏まで案内され岩戸を見ると、
本当に岩と岩の間に少し縦長の空間があるではないか。
ここから天照大神は岩戸を出て、岩戸川を挟み対岸に渡られ、そこを住処としたと宮司さんに教えてもらった。
対岸には天岩戸神社東本宮があり、天照大神をお祀りしているという。
そこにももちろん参拝に行った。
東本宮の入り口には天鈿女命(アマノウズメノミコト)のロボット?があり、急に踊り出しすごく驚いた(笑)
アマノウズメノミコトは、天照大神が天の岩屋に隠れた際、その前で踊り、天照大神を誘い出した女神だ。
次に天孫降臨の言い伝えがある高千穂峡にも立ち寄った。
ここもとても綺麗な場所だった。
そこは断崖がそそり立つ峡谷なのだが、そこに名瀑「真名井の滝」があり、その周りをボートで散策もできる。
散策路を歩いていくとますますその滝が綺麗に見える場所があり、マイナスイオンを大いに浴びることができた。
その後は、指宿温泉の砂蒸し風呂を堪能し、開聞岳を望む絶景で有名な「たまて箱温泉」に立ち寄り、
桜島にフェリーで渡り、大分の別府温泉、湯布院を締めに九州旅行を締めくくった。
先日「ブラタモリ」をたまたま見ていたら、兵庫県の淡路島にある「おのころ島」が日本の始まりの島という。
「伊弉諾尊(イザナギノミコト)」と「伊弉冉尊(イザナミノミコト)」が最初に作った島とのこと。
さらに、淡路島には伊弉諾(いざなぎ)神宮が置かれていて、各神社の中心に位置すると放送されていた。
ここにもいつか行ってみたいと、今から楽しみにしている。