第112回孤独死
小野 八千代
孤独死が都市部の社会問題と騒がれてから久しくなる。都市部の一人暮らしの高齢者におきる社会問題と思っていたが、私が住んでいる〇丁目は都市部などではなく、どちらかというと田舎なのであるが、その回覧板に「孤独死が身近に!!」と見出しがあった。ついにこんな田舎にも孤独死が身近な問題になったのかと、複雑な気持ちになった。しかし、よく考えてみると超高齢者社会で単独世帯数が多くなれば、都市部に限らず田舎にも孤独死が身近な問題になるのは当然といえば当然である。
内閣府:令和4年版高齢社会白書(全体版)によると、65歳以上の者のいる世帯は全世帯数の約半数を占め、さらに65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加傾向にある。
右の図をみると、65歳以上の一人暮らしの者が増加傾向にあるのがよく理解できる。
チャットGPTに孤独死について尋ねてみると「孤独死は一人暮らしの高齢者や社会とのつながりが薄い人が、家で死亡し、死後長い間誰にも気づかれないことを指す日本語の言葉です。(中略)孤独死は孤独と孤立、生活困窮などが重なった結果生じます。」との返答だった。貧困と孤独死がつながっているのかとびっくりもしたが、これもよく考えると当然と言えば当然である。
どのようにして孤独死に気づくかというと、郵便受けに新聞・郵便物が溜まっている、回覧板が滞っている、夜になっても電気が点灯していない、もしくは電気が点灯したままである、等がある。孤独死が起こらないようにするには、高齢者が孤立しないように地域コミュニティーで支援するとか、隣人同士のコミュニケーションをはかるとか、他にもさまざまあるだろう。地域住民として、看護師としてどのように支援していけばよいのか自問自答をしている。