仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

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教職員コラムリレー
Akamon Column Relay

第16回音楽の力と看護

青野 都

ちょうど1年前、私は「150人のチェロ・コンサートin神戸」に参加するため

チェロを背負ってちょっとした一人旅をしておりました。

ケースに入れた楽器は大きくて目立つので、空港や電車内でも知らない方から声をかけられ、

何気ない会話を楽しみながら道中を過ごしました。

それに関しては臨床で培ったコミュニケーション技術が役立ったのかもしれませんが・・・。

スマホ片手に何とか会場へ到着し、日本全国から集まったチェリストの皆さんと

リハーサル・本番を迎え(途中飲み会2回含め)無事にコンサートは終了したのでした。

 

この神戸のコンサートに参加するきっかけとなったのは2015年5月に仙台で行われた

「第5回1000人のチェロ・コンサート」でした。(100人ではありません。1000人です。)

このイベントはNPO国際チェロアンサンブル協会が主催していて、

第1回目は1998年に阪神・淡路大震災の復興支援、世界平和を祈念して神戸で行われました。

その後も神戸や広島で約5年ごとに開催され、2015年の第5回目は

東日本大震災の鎮魂と復興を願って東北地方で初めて開催されました。

 

1000人!って何だ?どこからそんなにチェリストが集まるんだ?

テンポや音は合わせられるのか?

でも、間違って演奏しても目立たないからいいか・・・

 

いろいろ考えながら会場のゼビオアリーナ仙台に向かいました。

地下鉄、電車内はチェリストでいっぱいで異様な光景。

会場にはいろんな言語が飛び交っており700人以上の参加者に圧倒されました。

でも、「チェリストはみんなで集まるのが好き」と言われているだけあり緊張感はなく何となくいい雰囲気。

 

そんな中で、リハーサルの時にどこの国・地域から参加したのか紹介がありました。

世界中から集まった参加者が東北の参加者に向けてとても大きな暖かい拍手をくださったこと、

そしてその暖かい心がチェロの音にも表現されて、何とも説明できないのですが・・・、

本番の演奏中もとても感激したのを覚えています。

 

人を思う心を伝える音楽の力、それって看護も似ているかも・・・と思った2日間でした。

 

2021年には東日本大震災後10年となり、それを祈念して福島県で大規模なチェロ・コンサートが企画されています。

是非チェロの音色を聴きにいらっしゃいませんか。

 

 

150人のチェロ・コンサートin神戸(2018年11月)

 

1000人のチェロ・コンサート(2015年5月 仙台)