仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

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教職員コラムリレー

第3回表象と論理について

学長 佐竹正延
学長 佐竹正延

63才で定年になるまで勤務しておりました大学では、研究所に所属しておりましたので、教育の対象は学部の学生ではなく、大学院の学生。修士課程なら23才、博士課程なら25才位の年齢の学生です。そして大学院生の場合、教育とは実験指導であり、指導とは実験前と実験後に議論すること。よって、小生の来歴としては、いわゆる講義は、年にほんの数回しか経験したことがないのです。それが現在は、本学の学長にして教授。私も、週に数回の講義を受け持つことになった次第です。そして学生さんは、20才を超えた方もいらっしゃるが、多くはいまだ成人にも達していない1年生。大分、面食らって授業をしてきた、この1年間でありました。そして分かったのは、授業することは、研究遂行よりも難しいことです。というのは、研究においては通常、狭い範囲が対象になるのに対し、講義で扱う範囲は極めて広汎です。その一々を深く知った上で、しかも分かりやすく説明せねばならない。至難の業であると感じました。その至難を学生さんに理解してもらうのには、どんな方法が最も適しているのか? 視覚イメージが最適という人がいます。その場合は、ポンチ絵を多用することになります。ところが漫画で育ったのではない自分には、作図はとても難しい。自分が何で育ってきたかというと、文章と論理。従って自分は、何事であれ、文章でもって筋道を立てたがるのですが、筋道を逐一、追うのは、慣れない学生さんには、疲れる作業らしい。次年度の講義はどうしたらよいものか、悩み多いこの頃です。でも、学生さんの学びが向上するのを見るのは、教員にとって最大の喜びです。次の講義は、どうしよう。イメージ & ロジック かな?