COLUMN

第79回『秋の土用の養生法①』

「土用」と聞くと夏の暑い時期を思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は土用は各季節の変わり目、年に4回あります。春・夏・秋・冬、それぞれの季節の始まりの前の約18日間が土用にあたります。
今年の秋の土用は10月19日〜11月6日です。この時期は、夏の間に蓄積された熱を体の外へ放出し、冬の寒さに備えるための大切な時期です。体調を崩しやすい時期でもあるので、体を労わる養生を心がけましょう。

≪秋の土用におすすめの養生法≫
①体を冷やさない
朝晩の気温差が大きくなる時期です。夏の薄着のままではなく、羽織るものや靴下などで体を冷やさないようにしましょう。特に首、手首、足首といった「三首(さんしゅ)」を温めることがオススメです。

②十分な睡眠と休息
夏の疲れが出やすいので、夜更かしを避け、質の良い睡眠をしっかりとること。ぬるめのお風呂にゆっくり浸かったり、寝る前にストレッチをしたりして、心身ともにリラックスする時間を作りましょう。

③軽めの運動
散歩やストレッチなど、無理のない範囲で軽く体を動かすことで血行を促進し、自律神経を整える効果が期待できます。

≪秋の土用におすすめの食事≫
秋の土用は、夏の疲れを癒し、冬に備えて体を内側から温める食材を取り入れてみてはいかがでしょうか?
①体を潤す食材
乾燥しがちなこの時期には、白ごま、梨、大根など白い食べ物。

②体を温める食材
生姜やねぎ、にんにくといった体を温める食材は冷えやすい体を温めてくれます。鍋料理やスープなどに活用しましょう。

③「た」のつく食材
秋の土用の期間は、丑の日にちなんで「た」のつくものを食べると良いとされています。たら、大根、豆腐、玉ねぎなどです。

ご自身の体調に合わせて、旬の食材を積極的に取り入れてながら、バランスの良い食事を心がけ、無理なく秋の養生を楽しんでみてください。

川嶋 睦子