COLUMN

【第50回】海のそうじに行きたい

6月初旬、小4の娘から突然言われた言葉です。

もともと突拍子もないことを言う子なので、またなんか変なこと考えてるのかな…と思いました。

理由を聞いてみると、

「海のゴミをエサと間違えてウミガメとかが食べちゃうと、死んじゃうんだって。

そういうのをなくしたいから、砂浜のゴミ拾いとかをしたい」ということでした。

娘はもともと生き物や自然が好きです。

生き物の番組も録画して真剣に見ています。

(今年の誕生日プレゼントの希望も、野鳥の図鑑でした…)

普段自分からこれやりたいと主張することも少ないのでいいことかな、と同時に、

最近あまり外出もできていないし、海ならコロナの心配も少ないかな、と考え行くことにました。

そして以前、深沼でビーチクリーンの活動をしていることを何かで見たことを思い出し、

調べてみると毎月第2日曜日の午前に、申込不要で砂浜清掃に参加できることがわかりました。

当日、軍手と帽子とマスクを準備して出発です。

到着すると、思った以上に参加者が多く驚きました。1人1枚ずつゴミ袋を渡され、簡単な説明。

「マルカン」というものはゴミではないので回収します、と言われました。

「モネで見たやつだ!」

実は、今シーズンの朝ドラに家族ではまって見ているのですが、

その内容で出てきた牡蠣養殖に使う物品とつながったようです。

牡蠣と牡蠣の間に挟むプラスチックの輪っかで、再利用できるそうです。

砂浜に行くと、大きなゴミはなくても、空き缶やライター、ビニール紐など細かいゴミがたくさんありました。

ゴミ拾いをしていると、知らないおじいちゃんが子供たちに「スナガニ見つけたか?」と話しかけてくださり、

スナガニがいそうな場所と長い枝を使って探す方法を教えてくれました。

しかしなかなか見つからず…。

するとおじいちゃん、「ここだな」と狙いを定めて掘っていくと、本当にスナガニが!

子供たち大喜びです。

そのあとは砂浜清掃より、スナガニ探しになったのは言うまでもありません。

1時間程清掃(+カニ探し)を行い、終了。

見つけたスナガニさん2匹は海に返しました。

昔、何度も海水浴に来た深沼が、震災で全く違う姿になってしまったことが当時はショックでしたが、

少しずつ海水浴ができる海、生き物が生息できる海に戻っていったらいいな、とぼんやり思いました。

震災の時お腹にいて、震災を知らない娘からの今回の提案、とても嬉しかったです。

「海のそうじ」おすすめです。

ちなみに、宮城が舞台の「朝ドラ」も私的に、とてもおすすめです。

小泉 奈々

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