仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

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教職員コラムリレー
Akamon Column Relay

第136回「ある先生との出会い」

鈴木 博美

 教育あるいは教師の力を一番初めに感じたのは中学一年生の時でした。
私は、小学校から算数がとても苦手でした。それを心配した両親は私を、中学入学と同時に、数学の学習塾へ通わせました。その塾の先生は、中学校の先生を定年退職されたベテランの先生でしたが、その教え方がとてもユニークでした。一般的な学習塾ですと、大きな黒板があり、そこに数式などを書いて教えますが、その先生は、学生の中心に座り、チョークの代わりに鉛筆を持ち、黒板の代わりの何十枚も束ねたわら半紙に数式を書いて理解できるまで、何度も何度も繰り返し教えてくださいました。また数学の面白さも教えてくださり、私はたちまち数学の虜になりました。今考えると、勉強が楽しいと思ったことは、後にも先にも、この時だけだったかもしれません。そして、数学の虜になったことが、看護師を目指すキッカケとなったことは、間違いありません。

 教育で一番大切なことは、出会いではないかと思います。良い先生(職場での良い先輩)に巡り合い、勉強(仕事)の楽しさを感じることで、「分かった」「できた」という喜びや、達成感・成就感を感じ、もっとやってみようという意欲に繋がるのではないかと思います。

 本学に勤務し5年となりますが、学生が成長している姿をみると本当にうれしく、やりがいのある仕事だと感じます。私も学生に看護の魅力を伝えられるように、そして学生の何かのキッカケになれるよう、これからも頑張りたいと思います。