
私は、日本三景・松島に住んでいる。東日本大震災後に移り住み13年になった。そこで、雄大な景観が最大の魅力である松島の絶景スポットを紹介したい。
絶景スポット…それは、信号機のない横断歩道を渡る小中学生の姿である。信号機のない横断歩道で渡りたそうに立っていた小学生は、車が止まったのを確認すると、ダッシュで横断歩道を渡り、渡り切るとくるっと振り返り、頭を下げて一礼する。別な日の同じような場面で、今度は中学生が横断歩道を、自転車を押してダッシュで渡り、渡り切るとやはりくるっと振り返り、頭を下げて一礼する。そして、この光景には、松島に住み始めてから現在まで変わることなくお目にかかっている。
歩行者が優先だから別に何もされなくてもいい。しかし、安全に横断歩道を渡れることへの感謝の気持ちを伝える、そんな場面に通勤時間帯に遭遇すると、何とも清々しく、それまでのあさましい自分の姿が恥ずかしく、慢心ではなく謙虚に今日も生きなければ…と思わされるのである。人に感動を与え、その人の生き方にいい影響を及ぼすのは何も大谷選手だけではないようだ。この子たちも、世の中はお互いの思いやりで成り立っていることを小さいうちから学び、他に配慮ができる人に育っていくことだろう…。
みなさんも、是非、この心洗われる絶景スポットに訪れてみてはいかがか…。日ごろのゴタゴタから冷静な自分に戻れることは必至である。