仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

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教職員コラムリレー
Akamon Column Relay

第128回「学びのきっかけーアナログ時代に生きた私のこれからは・・・」

学科長 佐藤 喜根子

 中学時代、“Ladies and Gentlemen , Good Morning.”とさっそうと教室に入ってくる英語の女性の先生がとっても素敵で、英語が好きになった。(現在はLadies and Gentlemenは、多様なジェンダーへの配慮から死語になった感じはありますが、)あの時の先生がキラキラと輝いて見え、憧れた。ほかに地理が好きだった。知らない土地を想像し、どんな人が住み、どんな生活をしているのか、地図を見ながら想像するだけでワクワクさせられ、私の想像力をたくましくしてくれた。好きになると、がむしゃらに前のめりになっていた。ある時、知らない土地へ行ってみようと、友人とリュックを背負い電車に乗っていたら、家出少女と間違われて私服警察についてこられたことがあった。

 今考えると、知識欲は単純に“先生が好きだから”“想像力を掻き立ててくれたから”ときっかけは何でもありだ。そして学ぶことは知的好奇心をさらに次へ次へと進めてくれている。

そんな最初のきっかけが大事!看護学の教育に関わって感じるのは、そのきっかけを既に持っているかいないか-が大きいようだ。きっかけは何でも良いのだ。そのきっかけを提供できるかできないかは教員に課せられた課題でもあると気づかされる。

 NHKの子どもなんでも相談室が好きで聞いている。「お母さんのお腹で赤ちゃんは何を食べているのですか?」「甘いものばかり食べると病気になるといわれるのはなぜですか?」これらの疑問を丁寧に紐解いていけば、栄養がわかり、循環がわかり・・・となってくれる。

 かつて、調べ物をする時は図書館まで足を運び、検索カードから調べたい書籍を選び、書架まで辿った時代はもはや過去のこと。今は疑問に思った時に即刻手元で解決できる時代である。さらにchat GPTでは、データから新たな画像や文章まで作成してくれる。毎日のニュースでも生成AIの音声が流れる時代になった。

 情報リテラシー、ネットリテラシー、幼児期からプログラミング・・・等々、そして社会全体をデジタル化する取り組みをDX(デジタルトランスフォーメーション)と呼ぶらしい。はて、どこまでついていけるのか?これからは、IT機器操作を若者に教わりながら、学生と一緒にワクワクドキドキの新しい知識導入のきっかけ作りを私も期待している。