第100回わが家のビッグニュース!
仙台に越してきて3年目になるが、昨年の秋、わが家に大きな変化が起きた。
それまでは、自立した娘たちが代わる代わる実家に帰ってきて羽を伸ばすというのがよくある週末の光景だった。
が、しかし、ちょうど1年前の夏に運命の出会いがあり、我が家に柴犬をお迎えしたのだ。
名前は「テン」。
テンが家に来てからは、あっという間に家族のアイドルになった。
娘たちも、前にも増して実家に帰ってくるようになり、何もせずケージの前でテンを眺めている。
私も一緒になって眺めていると、あっという間に日が暮れてしまう。
しかし、しばらくすると、かわいいだけではなく「しつけ」問題が発生した。
「しつけ」と言ってもさまざまで、トイレ、おすわり、待て、甘噛み・・・と、わかってはいたが、気が遠くなる。
「しつけ」って、どうしたらいい??
そんな時、私はふと、山本五十六(やまもといそろく)の言葉を思い出した。
「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、ほめてやらねば、人は動かじ。
話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらねば、人は育たず。
やっている、姿を感謝で見守って、信頼せねば、人は実らず。」
仕事で人を育てる上ではこの言葉はとっても役に立つ。
職場ではこの言葉を呪文のように唱えながら、日々忍耐力に磨きをかけてきたつもりである。
が、相手は犬である。
やって見せても全然こっちを見ていないし、言っても聞いているのかいないのか、きょとんとしている。
それでも、「ほめほめ作戦」(要するにできたらおやつを与える)で、
トイレとおすわりはすぐに覚えた(なかなかかしこいぞ、柴犬!)。
その他、お手やおかわり、ハイタッチなどは次女が教えてくれた。
この1年は、テンのしつけに必死で、3人目の子育てをしているような毎日である。
そう言えば、名前を付けるときも姓名判断をしたし、避妊手術の日は心配で神社にお参りに行った。
本当に子育てと同じだ。
テンは1歳を過ぎて、だいぶ落ち着いてきた。
散歩で声をかけてくれた人に飛びかからなくなったし、歯を当てることもなくなった。
わが家の長女はお嫁に行ってしまったけれど、三女のテンは、当分私たち夫婦と一緒にいてくれるのだろう。
時間のある時はおやつを手作りし、毎日の散歩を欠かさず行い、共に健康に過ごそうと思う今日この頃である。
「とある日 とあるドッグラン(岩手県)の フォトスポットにて」