第55回子供時代を振り返る その2
井上 由紀子
いま、NHKで放送されている“朝ドラ”の舞台である登米市は祖母の家があり懐かしい場所です。
私が子供の頃は「市」ではなかったですが・・・。
祖母の家はいわゆる“田舎”にあり、子供の頃は夏休みなどに遊びに行くと、祖母や伯父に近隣の家に連れられて、
山のように採れたての野菜やお菓子をもらったり、近所のおにいさん、おねえさんに遊んでもらったり、
地元の夏祭りに参加したりと楽しく過ごしていました。
祖母の家の裏道は車がほぼ通らず、補助輪なしの自転車もここで練習し乗れるようになりました。
もちろん、ドラマでも映った能舞台は見たことがありますし(子供時代は何がいいのか全く分かりませんでしたが・・・)、
名産品のはっとや油麩も懐かしい味です。
色々な思い出がありますが、淡い新緑の時期の山並みと、北上川の土手から見る水面がとても好きでした。
雄大で穏やかな流れは、いつまでも飽きずに見ることができましたし、
大雨が降った後は水かさが増し濁流で恐いなと思ったり、
雨が全く降らないときには飲み水がなくなるのではないかと心配になったりもしました。
子供の時には、大きな川を見たことがなかったので、北上川が日本で一番大きい川だと思ってもいました。
それでも北上川は流域面積で第4位です。
いまは、なかなか懐かしい場所にも行けませんが、またいつか気兼ねなく往来できるようになったら、
あちこちを回ってみようと思っています。
子供の頃とは違う発見もあるかもしれません。
写真は、4~5年前に行った岩手町の御堂観音境内にある北上川源泉 弓弭(ゆはず)の泉です。