仙台赤門短期大学 看護学科

宮城県仙台市の看護師養成学校|仙台赤門短期大学 看護学科

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教職員コラムリレー

第42回お母さんを選んで生まれてきた!?

本学非常勤講師 徳田 幸雄

私は宗教学を専門としていることもあり、日ごろから宗教現象には注目しています。

最近は、既成宗教の集団的活動というよりも個人次元のスピリチュアルな現象の方が流行っているように思います。

なかでもとくに「胎内記憶」と呼ばれる現象が話題となっています。

この「胎内記憶」は、お母さんの胎内にいた時の記憶だけでなく、

しばしば胎に宿る前の記憶(中間生記憶)や前世の記憶(過去生記憶)も指します。

「胎内記憶」研究の第一人者の池川明氏によると、子供は3人に1人、大人でも100人に1人が

「胎内記憶」をもっているそうです。

ためしに学生たちに「胎内記憶」の有無を尋ねたところ、「おへそから外を見ていた」といった回答が得られたことがありますので、

それほど珍しいことではないのかもしれません。

さて、この「胎内記憶」でとくに面白いと私が思ったのは、

何人もの子供たちが示し合わせたかのように「お空からお母さんを選んだ」と話していることです。

その科学的な真偽は措くとして、このことが死生観や人生観に与える影響は決して小さくありません。

実際に、この「お母さんを選んだ」というメッセージは、実に多くのお母さん方の

救いと励ましになっているようです。

数多くの候補者のなかから、世界でたった一人のお母さんとして選ばれたとも言えるわけなので。

私にとっても、天動説から地動説へと見方を変えるに等しいくらいのインパクトがありました。

(ちなみに私は大学では天文学を専攻していました)

このパラダイムシフトは、早速、親子ゲンカで効力を発揮しました。

娘「そんなこと言うのなら、産まなきゃ良かったじゃない!」

親としてはキツイ言葉です。

以前なら「生意気言うな!」と怒鳴るのが精一杯だったかもしれません。

でも、今は秘密兵器があります。

父「何を言っているんだ。お前が選んで生まれてきたんだぞ。」

娘「でも覚えてないもん。」

娘も胎内記憶に関する本を読んでいたこともあり、それ以上言い争いが続くことはありませんでした。

どうやら「胎内記憶」には、親子間に敬意と尊厳を相互に喚起する力があるようです。

この現象が最近になって脚光を浴びるようになったのも、単なる偶然ではないような気がしてなりません。

 

映画「かみさまとのやくそく」の宣伝用イラスト。

胎内記憶があるお子さんが描いた絵です。

真ん中にいるのが「かみさま」で、まわりの玉は、生まれる前の赤ちゃんたちだそうです。

「かみさま」に抱っこされてお母さんを選んでいるとのこと。